雨戸(窓シャッター)を後付けする費用の相場料金は?タイプ別比較
住宅の防犯性向上や台風対策として、既存の窓に雨戸や窓シャッターを後から取り付けたいとお考えの方は多いでしょう。
この記事では、雨戸・窓シャッターの後付けにかかる費用相場をタイプ別に詳しく解説します。
それぞれのタイプの特徴と価格帯を比較しながら、後付けのメリットや注意すべきポイントまでご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
雨戸・窓シャッター後付けの費用相場とタイプ別価格例
| タイプ | 価格帯 | メリット | デメリット |
| 引き戸タイプ (従来の雨戸) |
50,000円~ 100,000円前後 |
• シンプル構造で故障しにくい • 和風住宅に適合 • 戸袋収納で目立たない • 最も安価 |
• 開閉に力が必要 • 戸袋スペースが必要 • 戸袋収納で目立たない • 設置困難な場合あり |
| 手動シャッタータイプ | 80,000円~ 150,000円前後 |
• 戸袋不要でスッキリ • 上下開閉で省スペース • 軽い操作で力不要 • 高い防犯性 • 後付けしやすい |
• 引き戸タイプより高額 • 手動開閉が必要 • 開閉手間が増加 |
| 電動シャッタータイプ | 150,000円~ 200,000円以上 |
• リモコンで簡単操作 • 高齢者・身体不自由者も使用可 • タイマー設定で防犯向上 • 高い静音性 • スマートホーム連携の可能性 |
• 最も高額 • 電源工事が必要な場合あり • モーター故障リスク • 高額な修理費 • 停電時は手動操作必要 |
雨戸や窓シャッターの後付け費用は、選ぶタイプによって大きく異なります。
一般的な相場は1箇所あたり50,000円~200,000円前後(本体価格+工事費込み)です。
費用が変動する主な要因は以下の通りです。
- 窓のサイズ:大きな掃き出し窓は小窓より高額
- 素材の種類:アルミ、ステンレス、樹脂などで価格が変動
- 操作方式:手動か電動かで大きく差が生じる
- 機能性:断熱性能や防犯性能が高いほど高価
- 既存の外壁状況:取り付け工事の難易度で工賃が変動
以下、代表的な3つのタイプについて、それぞれの特徴と費用相場をまとめました。
引き戸タイプ(従来の雨戸)

参考)https://www.ykkap.co.jp/consumer/products/window/madoremo-shutter_screendoor/lineup
引き戸タイプは、昔ながらの横にスライドさせて開閉する雨戸です。
戸袋に収納するため、使わないときは目立たないのが特徴です。
主な特徴:
- シンプルな構造で故障しにくい
- 和風住宅との相性が良い
- 開閉時に多少の力が必要
- 戸袋の設置スペースが必要
費用相場:50,000円~100,000円前後
引き戸タイプは最も安価に後付けできる選択肢です。
シンプルな構造のため、本体価格も工事費も抑えられます。
ただし、戸袋を設置するスペースが必要なため、窓周りの状況によっては取り付けが難しい場合もあります。
手動シャッタータイプ

参考)https://www.ykkap.co.jp/consumer/products/window/manualshutter
手動シャッタータイプは、スラット(羽根)を巻き上げて開閉するタイプです。
現在の後付け雨戸として最も人気があります。
主な特徴:
- 戸袋が不要でスッキリとした見た目
- 上下に開閉するため省スペース
- 操作はスムーズで物理的な力も不要
- 引き戸より防犯性が高い傾向
費用相場:80,000円~150,000円前後
手動シャッターは、窓上部のシャッターボックスに収納される構造です。
引き戸と違って横のスペースを取らないため、後付けしやすいのが大きな利点です。
電動シャッタータイプ

参考)https://www.ykkap.co.jp/consumer/reform/columns/5318
電動シャッタータイプは、リモコンやスイッチで簡単に開閉できる最も利便性の高いタイプです。
主な特徴:
- リモコンやスマートホーム連動で楽に操作できる
- 高齢者や身体が不自由な方でも使いやすい
- タイマー設定で防犯効果を高められる
- 手動シャッターより静音性が高い製品が多い
費用相場:150,000円~200,000円以上
電動シャッターは本体価格が高いうえ、電源工事が必要になる場合があるため、費用は最も高額になります。
しかし、毎日の開閉が格段に楽になり、スマートホームと連動させれば外出先からも操作可能です。
雨戸・窓シャッターを後付けするメリットと注意点

雨戸や窓シャッターの後付けには、さまざまなメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
設置を検討する際は、両面をしっかり理解しておきましょう。
雨戸・窓シャッターを後付けする主なメリット
防犯性が高まり侵入リスクを減らせる
窓ガラスだけの状態と比べて、物理的なバリアが一枚増えることで侵入に時間がかかります。
シャッターの存在自体が抑止力になり、空き巣防止に繋がります。
台風や強風時に窓ガラスを保護できる
飛来物による窓ガラスの破損を防ぎます。
台風が多い地域や、周辺に飛散物の恐れがある環境では特に重要です。
万が一ガラスが割れても、シャッターが破片の飛散を最小限に抑えてくれます。
断熱・遮熱効果で冷暖房効率が上がる
窓とシャッターの間に空気層ができることで、夏の暑さや冬の冷気を遮断します。
冷暖房の効率が上がり、光熱費の節約にもつながります。
断熱タイプのシャッターなら、さらに効果が高まります。
遮光性が高くプライバシーを守れる
完全に光を遮断できるようになるため、寝室での使用に最適です。
また、外からの視線を完全にシャットアウトでき、カーテンだけでは不安な方も安心して過ごせます。
西日が強い部屋では、日中の遮熱と遮光を両立できます。
注意すべき点
電動タイプはランニングコストや故障リスクもある
電動タイプの場合、モーター部分の故障や経年劣化があります。
修理費用が100,000円近くになるため、定期的なメンテナンスが必須です。
また、停電時は手動操作に切り替える必要があります。
設置できない窓形状もある
出窓や円形窓、特殊な形状の窓には取り付けられない場合があります。
また、隣家との距離が近すぎる場合や、構造上の制約で取り付けが困難なケースもあります。
事前に施工業者へ現地調査を依頼して、設置可能かどうか確認しましょう。
開閉の手間が増える
雨戸やシャッターを設置すると、窓を開けるたびに開閉作業が必要になります。
特に手動タイプは毎日の開閉が面倒に感じることもあるため、ライフスタイルに合うかどうか検討が必要です。
雨戸・窓シャッターを後付けする際のポイント

実際に雨戸や窓シャッターを後付けする際は、以下のポイントを押さえておくと失敗を防げます。
窓のサイズや形状に対応するか確認する
雨戸や窓シャッターは、すべての窓に対応できるとは限りません。
設置前に必ず業者に現地調査を依頼し、以下を確認してもらいましょう。
- 窓枠周辺の取り付けスペースの有無
- 外壁の材質と強度
- 隣家や障害物との距離
- 配管やエアコン室外機との干渉
特にマンションやアパートの場合は、管理規約で外観変更が制限されていることがあるため、事前に管理組合や大家さんへの確認が必要です。
電動タイプの場合は電源工事の有無を確認
電動シャッターを選ぶ際は、近くにコンセントがあるかどうかで費用が変わります。
電源が遠い場合は配線工事が必要になり、費用が数万円上乗せされます。
また、停電時の手動操作方法や、バッテリーバックアップ機能の有無も確認しておくと安心です。
スマートホーム対応製品を選ぶ場合は、Wi-Fi環境や対応するスマートホームシステムも事前にチェックしておきましょう。
外観デザインや住宅との調和も考慮する
雨戸やシャッターは住宅の外観に大きく影響します。
色やデザインは、住宅の外壁や屋根との調和を考えて選びましょう。
最近では、木目調やカラーバリエーション豊富な製品も増えており、あらゆる住宅に違和感なく取り付けることが可能です。
近隣の景観との調和も意識すると、より満足度の高い仕上がりになるでしょう。
複数の窓に設置する場合は、統一感を持たせることで全体の印象がまとまります。
サンプルやカタログで実際の色味を確認してから決定すると良いでしょう。
まとめ

雨戸(窓シャッター)の後付け費用は、1箇所あたり50,000円~200,000円前後が目安です。
引き戸タイプなら50,000円~100,000円程度、手動シャッタータイプなら80,000円~150,000円程度、電動シャッタータイプなら150,000円以上が相場となります。
後付けの主なメリット
- 防犯性の向上で侵入リスクを減らせる
- 台風や強風から窓ガラスを保護できる
- 断熱・遮熱効果で光熱費を節約できる
- 遮光性向上とプライバシー保護が実現する
注意すべきデメリット
- 電動タイプは故障リスクや修理費用がかかる
- 設置できない窓形状もある
- 開閉の手間が増える
後付けを検討する際は、窓のサイズや形状、電源工事の要否、住宅の外観デザインとの調和を事前にしっかり確認しましょう。
複数の業者から見積もりを取り、現地調査を受けたうえで最適なタイプを選ぶことが、満足度の高い設置につながります。
防犯対策や台風対策、快適な住環境づくりのために、ぜひ雨戸・窓シャッターの後付けを検討してみてください。