洗面所をリフォームする費用の相場料金は?タイプ別比較
洗面台は毎日家族全員が使う場所だからこそ、費用対効果を考えながら適切にリフォームしたいものです。
この記事では、洗面所リフォームの費用相場をタイプ別に解説しながら、工事内容による違いや検討すべきポイントをご紹介します。
洗面所のリフォームの費用相場
洗面所のリフォーム費用は、150,000〜600,000円前後が一般的な相場です。
交換する範囲によって工事内容が大きく異なります。
具体的には、次のような要素で費用が変動します。
- 洗面台本体のグレード:スタンダードモデルかハイグレードモデルか
- 工事範囲:洗面台のみか、内装・配管まで含むか
- 設備の追加:収納棚や照明、換気扇の設置有無
洗面台のみを交換するケース
既存の洗面台を撤去し、新しい製品に入れ替えるシンプルな工事です。
配管位置や設置スペースを変更せず、最小限の工事で済ませることができます。
費用目安:150,000〜250,000円前後
この価格帯で実施できる内容は以下の通りです。
- 既存洗面台の撤去・処分
- 新規洗面台本体の設置
- 給水・排水管の接続工事
洗面台本体の価格帯によっても総額は変わってきます。
間口サイズ(横幅)が60cm、75cm、90cmといった標準サイズから選べ、サイズが大きくなるほど本体価格も上昇します。
洗面台のみを交換するケースのメリットと注意点
メリット
- 工期が短く、通常は半日〜1日程度で完了
- 費用を抑えられるため予算が限られている場合に最適
- 工事中の生活への影響が最小限
注意点
- 既存の給排水管の位置と新しい洗面台の配管位置が合わない場合、追加で配管工事が必要
- 洗面台周辺の壁紙や床材との色合いが合わず、かえって古さが目立つことがある
- サイズ変更ができないため、収納力アップなどのカスタマイズが難しい
特に築10年以上の住宅では、配管の状態確認を同時に行うことをおすすめします。
見えない部分の劣化が進んでいると、後から水漏れなどのトラブルにつながる可能性があります。
洗面所の内装リフォームも併せて行うケース
洗面台交換に加えて、床のクッションフロアや壁のクロスを張り替え、空間全体をリフレッシュするプランです。
洗面台を新しくすると周辺の汚れや古さが気になるケースも多いため、内装までまとめて一新する方も少なくありません。
費用目安:300,000〜500,000円前後
この価格帯で実施できる内容は以下の通りです。
- 洗面台本体の交換(前項の内容を含む)
- 床材(クッションフロア等)の張り替え
- 壁・天井のクロス張り替え
- 照明器具の交換
- 洗濯機パンや洗濯機用水栓の交換(オプション)
内装まで一新することで、統一された清々しい空間に生まれ変わります。
洗面所の内装リフォームも併せて行うケースのメリットと注意点
メリット
- デザイン性が高まり、洗練された空間を実現できる
- 清潔感があり明るい印象になる
- 洗面台だけ新しくして周辺が古いという違和感がない
- 防カビ性能の高い床材や壁材を選べば、湿気対策になる
- 洗濯機パンなど消耗品も同時交換できるため、別途工事の手間とコストが省ける
注意点
- 床を剥がした際、床下に湿気やカビが発生していることがある
- 下地の状態によっては補修費用が追加でかかる可能性あり
- 工期が2〜4日程度かかり、洗面台のみ交換より長くなる
- デザイン選びに時間がかかる(壁紙・床材の種類が豊富なため)
特に注意したいのは、床材を剥がした際に発見される問題です。
長年の湿気により床下地が傷んでいたり、カビが発生していたりする場合があります。
この場合は下地補修費用が別途必要になるため、予算に余裕を持っておくことが大切です。
洗面所全体をリフォームするケース(配管・照明・収納含む)
配管の位置変更や照明配線の増設、収納棚の造作など、洗面所空間全体を根本から見直す大規模なリフォームを行う場合、レイアウトから設備まで、使い勝手を優先して設計できるのが特徴です。
費用目安:500,000〜600,000円前後
この価格帯で実施できる内容は以下の通りです。
- 洗面台本体の交換(グレードの高いモデルや造作洗面台も選択可能)
- 給排水管の移設・新設工事
- 電気配線の変更(照明・コンセント位置の変更)
- 収納棚の造作または追加設置
- 換気扇の新設または交換
- 床・壁・天井の内装工事
- 洗濯機スペースのレイアウト変更
配管を動かせることで、洗面台の位置を変えたり、収納スペースを大きく確保したりと、空間を自由に設計できます。
また、家族構成やライフスタイルに合わせて、カウンターの高さや収納の配置を最適化できるのも大きな魅力です。
洗面所全体をリフォームするケースのメリットと注意点
メリット
- 使い勝手・収納力・デザイン性をすべて最適化できる
- 家族の身長や使用目的に合わせてカウンターの高さを調整できる
- 収納スペースを大幅に増やせるため、タオルや洗剤などをすっきり整理できる
- 照明計画を見直すことで、メイクやヘアセットがしやすい明るさを確保できる
- 将来的なバリアフリー化も視野に入れた設計が可能
注意点
- 工期が3〜5日程度と長くなり、その間洗面所が使用できない
- 配管工事が複雑になると想定以上の費用がかかることがある
- デザイン・設備選びに時間がかかり、打ち合わせ回数が増える
- 配管位置の変更に伴い、床や壁の補強工事が必要になる場合がある
- 工事中の騒音や作業者の出入りで日常生活に影響が出やすい
特に配管の移設を伴う場合、マンションでは管理組合の許可が必要になることもあります。また、工期中は洗面所が使えないため、仮設の洗面環境をどうするかも事前に考えておく必要があります。
洗面所リフォームを検討する際のポイント
以下、実際にリフォームを成功させるための重要なポイントです。
これらのポイントを意識することで、使いやすく満足度の高い洗面所に仕上がります。
家族構成に合わせて収納・カウンター高さを選ぶ
洗面所の使い勝手は、家族の人数や年齢層によって大きく変わります。
- 家族が多い場合:大容量キャビネット付き洗面台
- 子どもがいる場合:踏み台収納スペース・標準的な高さのカウンター(75〜80cm)
- 高齢者がいる場合:手すり付き、車椅子対応デザイン
身長差のある家族がいる場合は、間口を広げて複数人が同時に使えるようにする工夫も有効です。
湿気対策(換気扇・防カビ床材)を考慮する
洗面所は浴室に隣接していることが多く、湿気がこもりやすい環境です。
- 換気扇:24時間換気機能付きでカビ発生を抑制
- 床材:防カビ加工されたクッションフロア
- 壁材:湿気に強いパネル材・防カビクロス
- 窓なしの場合:換気扇の性能を重視
特に北側の洗面所や窓がない空間では、換気対策を重点的に行うことで、長期的な快適性が保たれます。
照明や鏡サイズを調整して使いやすさを確保
洗面所の照明計画は、意外と見落とされがちですが、使い勝手に直結する重要な要素です。
- 天井照明:洗面所全体を明るく照らすメイン照明
- ブラケットライト:メイク・ヒゲ剃りなど顔周りを照らす
- 色温度:自然光に近い昼白色(5000K前後)が最適
間口90cmの洗面台なら、広い鏡面を確保できるため、家族が多い世帯でも使いやすいでしょう。
将来を見据えた設計にする
洗面台の耐用年数は10〜20年程度とされています。
長く使うものだからこそ、現在の使いやすさだけでなく、将来のライフスタイルの変化も視野に入れましょう。
- 子どもの成長に対応できる設計
- 親の介護が必要になった際のバリアフリー対応
- 洗濯機の買い替えを考慮したスペース確保
こうした長期的な視点を持つことで、後から「こうすればよかった」という後悔を減らせます。
まとめ
洗面所のリフォーム費用は、150,000〜600,000円前後が目安となります。
リフォームのメリットをまとめると、以下の4点に集約されます。
- 快適性の向上:最新設備で毎日の身支度が快適になる
- デザイン性の向上:統一感のある美しい空間を構築できる
- 機能性の向上:収納力アップや使いやすいレイアウトが実現する
- 省エネ性の向上:節水型水栓やLED照明で光熱費が削減れる
家族構成やライフスタイル、湿気対策、照明計画など、空間の使い勝手を総合的に考慮した設計を行うことで、満足度の高い仕上がりになります。
複数のリフォーム会社から見積もりを取り、プランを比較検討しながら、ご家庭に最適な洗面所リフォームを実現してください。