ふすま張り替えの費用相場は1枚2,000円〜?種類別の価格
目次
紙素材である襖(ふすま)は、日頃から手入れをしていても、年月の経過とともに劣化が目立ちやすい建具です。
破れや色褪せ、黄ばみなどが気になり始めた場合は、張り替えを検討するタイミングに差しかかっている可能性があります。
ただし、初めて襖を張り替える方にとっては、手順や注意点が分からず、不安を感じてなかなか踏み出せないことも少なくありません。
中でも、どの程度の費用がかかるのかという相場感は、多くの方が気になるポイントだと言えるでしょう。
本記事では、襖の張り替えに必要となる費用の目安に加え、使用される素材や種類についても解説していますので、参考にしてください。
実は奥が深い。ふすま(襖)の4つの種類と「張り替えられない」タイプ
【本襖(ほんぶすま)】
本襖は、昔ながらの製法を用いた伝統的な襖で、組子の上に複数枚の紙を重ねて仕上げていく点が大きな特徴です。
襖紙が経年によって傷んだ場合や、模様や雰囲気を変えたくなった際でも、比較的容易に張り替えられる利点があります。
構造上、枠を取り外すことができるため、一度きりではなく何度も張り替えを行える点も魅力と言えるでしょう。
下貼紙やうけ紙の施工方法によって仕上がりの表情に幅があり、本格的で格式のある襖を実現できます。
【戸襖(とぶすま)】
戸襖は、組子の上にベニヤ板を貼った構造を持つ襖で、耐久性に優れている点が特徴です。
そのため、和室と洋室を仕切る用途として採用されることが多く、住宅の中でも比較的使用頻度の高い場所で活躍します。
一方で、内部にベニヤ板を使用している構造上、本体の重量が増してしまい、取り扱いが容易ではない点には注意が必要です。
また、枠を取り外すことができないため、本襖のように何度も張り替えを行うことは難しく、仕様やメンテナンス方法が限定されます。
【段ボール襖・発泡スチロール襖】
発泡スチロール襖は芯に発泡スチロールを採用しており、他の襖と比べて軽量で扱いやすいことが大きな利点です。大量生産が可能なため価格を抑えやすく、コスト面と取り回しの良さを重視する方に向いている襖の種類となっています。
段ボール襖は、芯材に段ボールを使用して作られている襖で、製造コストを抑えやすく、低価格で量産できる点が特徴とされています。
発泡スチロール襖と同様に、手頃な価格帯で提供されることが多いため、費用を重視する場合には選択肢の一つとなります。
ただし、量産を前提とした製品の中には、使用されている素材や構造の影響により、十分な強度が確保されていないものが見られる点には注意が必要です。
松竹梅で選ぶ。ふすま張り替えの等級別・費用相場(1枚あたり/材料工賃込)
| 等級 | 価格帯 | メリット | デメリット |
| 並品(普及品) | 2,000円〜4,000円 | 価格と品質のバランスが良い | 強度がやや不安 |
| 中級品(糸入り) | 4,000円〜8,000円 | 耐久性に優れている | 天然素材を使用したものは高い |
| 上級品(手漉き和紙) | 10,000円〜 | 素材や仕上がりの質が高い | コストが高い |
1. 並品(普及品)クラス[相場:2,000円〜4,000円]
並品に分類される本襖や発泡スチロール襖は、特別な住宅に限らず、一般的な住まいでも幅広く使用されている襖の種類です。
価格と品質のバランスが取りやすいため、日常的に使う部屋の仕切りとして採用されるケースも多く見られます。
並品クラスの襖を張り替える場合、費用の目安はおおよそ2,000円〜4,000円程度とされており、比較的手軽にメンテナンスしやすい点も特徴です。
また、襖本体の色が茶色っぽく変わってきたと感じる場合は、経年による劣化が進んでいる可能性があるため、早めに襖紙の交換を検討するとよいでしょう。
2. 中級品(糸入り)クラス[相場:4,000円〜8,000円]
中級品に分類される糸入り襖紙、いわゆる織物襖紙は、和紙の中に繊維を織り込んで作られている点が特徴です。
一般的な和紙襖紙と比べると破れにくく、耐久性に優れているため、長く使用したい場合に適した襖紙と言えます。
織物襖紙のグレードは一律ではなく、使用されている織糸の種類や本数、さらに印刷方法の違いによって品質や価格帯が変わってきます。
織糸には天然素材と合成繊維の2種類があり、天然素材を用いたものは高級品として扱われる一方、合成繊維を使ったものは比較的手頃な普及品として流通しています。
中級品クラスの襖へ張り替える場合、費用の目安はおおよそ4,000円〜8,000円程度です。
3. 上級品(手漉き和紙)クラス[相場:10,000円〜]
上級品に分類される襖は、「本鳥の子」や「上級織物」といった高品質な襖紙を使用しており、熟練した職人の手作業によって一枚一枚丁寧に仕上げられています。
そのため、量産品とは異なり、ホームセンターなどの一般的な店舗では取り扱われていない点が特徴です。
素材や仕上がりの質が高い分、張り替えにかかる費用も相応となり、相場としては1枚あたり10,000円からが目安とされています。
品質や見た目にこだわりたい方に適した襖と言えるでしょう。
「アイロンで簡単」は大嘘?ふすまDIYで素人が泣きを見る瞬間
| 項目 | DIYの場合 | 業者に依頼する場合 |
| 費用 | 道具代や襖代が発生 | 基本不要 |
| 失敗リスク | しわやズレが生じる場合がある | 低い |
| 時間 | 乾燥までを含めて半日以上 | 引取•納品で手間が少ない |
| 仕上がり | 器用さで差がでる | 下地調整込みで安定している |
ホームセンターや通販で購入できる襖張替えセットを活用し、自分で襖を張り替えたいと考える方も少なくありません。
特に、既存の襖紙の上から貼る重ね貼りであれば、作業工程も比較的シンプルなため、DIYに慣れている方であれば一人でも対応できるでしょう。
一方で、和襖の張替えとなると事情は異なり、古い襖紙を剥がして新しいものを貼る必要があるため、DIY初心者にとっては難易度が高くなります。
手間や仕上がり、費用面を総合的に検討したうえで、DIYにするか業者に任せるかを判断することが大切だと言えるでしょう。
張り替えだけじゃない。ふすまをリフォームして「洋室化」する選択肢
和室に使われている襖を、リビングなど洋室に合う洋風の建具やドアに変更することで、空間全体を洋室仕様へとリフォームすることが可能です。
開き戸や引き戸といった洋風建具に替えることで、雰囲気が大きく変わり、インテリアとの統一感も出しやすくなります。
さらに、襖を撤去して新たに扉を設置し、内部に仕切り材やハンガーパイプを取り付けることで、古い押し入れをクローゼットとして活用する方法も有効とされています。
一方で、大掛かりな工事を行わず、襖はそのまま残して内部に棚を追加するだけの簡易的なクローゼットであれば、施工費用を比較的抑えながら収納力を高めることもできます。
用途や予算に応じて方法を選ぶことで、無理のないリフォームを進められる点が魅力と言えるでしょう。
まとめ
ふすまの張り替えにかかる費用相場は、1枚につき2,000円〜10,000円程度となりますが、襖の種類や使用する襖紙によって費用は変動します。
DIYに慣れている方であれば、市販の張り替えセットを用いてコストを抑えて張り替え作業ができますが、道具が必要になったり、仕上がりにムラができたりと、デメリットも多いです。
ふすまは、湿気の多い環境や日光が当たりやすい場所に設置されている場合、襖縁が変形してしまうことがあります。
さらに、長年の使用によって湿気や直射日光の影響を受け続けると、襖縁だけでなく、鴨居や敷居そのものが歪み、開閉がスムーズにできなくなるケースも見られます。
大きな不具合が出る前の段階で、まずはリフォーム会社に相談し、襖の張り替えを検討しておくことで、住まいの快適さを長く保つことにつながります。