レンジフードを交換する費用の相場料金は?タイプ別比較
調理時の消臭だけでなく、日常の湿気対策などにも使用するなど活用頻度が多いレンジフードですが、その分消耗も早く、交換が必要となることもあります。
レンジフードの交換時に気になることと言えば、やはり費用面でしょう。
この記事では、レンジフードの交換における費用相場をタイプ別に詳しく解説します。
同サイズのレンジフードへの交換、スリム型(薄型)レンジフードへ交換、プロペラ式(多翼ファン・遠心ファン)からシロッコファンへ変更の3つに分けて解説します。
それぞれのメリットと注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
レンジフード交換の費用相場とタイプ別価格例
レンジフードとは、キッチンのガスコンロ上部に取り付けられた換気扇と、その換気扇を覆うカバーを指します。
主にブーツ型とスリム型の2つのタイプと、レンジフードに使われるファンには、プロペラファンとシロッコファンの2種類があります。
フードによって換気扇が覆われているため、調理中に発生する蒸気や臭いが効率よく換気扇に集まり、スムーズに排煙できる構造です。
交換にかかる費用の相場は、本体と工事費を合わせておおよそ15万円から45万円程度とされており、とくに排気ダクトの位置変更や延長、新たな設置工事が必要な場合には費用が高くなる傾向があります。
同サイズのレンジフードへ交換するケース
レンジフードの本体費用は、およそ15万円から30万円の価格帯が全体の半数を占めますが、20万円を超えるケースも少なくありません。
価格は製品の性能や機能によって大きく変わり、高機能モデルほど費用が高くなる傾向があります。
費用を抑えたい場合は、必要な機能だけを備えたシンプルなモデルを選ぶのが効果的です。
現在使用しているレンジフードと同じタイプを選べば、設置に追加工事が不要となるため、交換コストを下げられます。
たとえば、今スリム型を使用している場合は、同じスリム型に交換することで費用を安く抑えられます。
交換コストの削減を重視する場合は、機能面も必要最低限にとどめることがポイントです。
同サイズ交換のケースのメリットと注意点
メリット
- 同サイズのレンジフードへ交換する場合、追加工事が不要となるため工期が短くなる
- 交換費用を安く抑えることができる
注意点
- 性能をより良いものにアップグレードしたい場合、機能が限定的になる可能性がある
- 賃貸マンションの場合は貸主の許可がなければ、基本的に交換できない可能性がある
スリム型(薄型)レンジフードへ交換するケース
従来のブーツ型は煙を集める力が高い一方で、最近ではお手入れが楽でデザイン性に優れたスリム型が人気です。
スリム型には凹凸の少ないデザインで掃除がしやすく、機種によってはセルフクリーニング機能を備えたものもあります。
最新型として登場しているスリム型は高機能な製品が多い一方で、価格がやや高めなのが特徴です。
交換費用の目安はおおよそ25万円から45万円程度となっています。
スリム型へ交換するケースのメリットと注意点
メリット
- 凹凸が少なく見た目がスタイリッシュでクリーニング機能が搭載されている
- ノンフィルタータイプが多く、お手入れの手間が少ない
- デザインの幅が広く、キッチンのレイアウトに合わせてレンジフードを選べる
注意点
- ブーツ型などど比べて価格が高い
- ダクトの形状によって追加工事が発生する場合がある
- 天井の高さや取り付け方法によっては、選べる機器が限られる場合がある
プロペラ式からシロッコファン(多翼ファン・遠心ファン)へ変更するケース
シロッコファンは、高気密・高断熱住宅に適した換気設備として人気があり、水車のような筒状の羽根(ファン)を高速回転させて、ダクトを通じて空気を屋外に押し出す仕組みになっています。
ダクトを使うことで、外壁に面していない場所にも換気装置を設置できる点が大きな特長です。
また、設置場所を選ばず運転音も静かなため、住宅環境に配慮したモデルとして支持されています。
最近では、手入れがしやすい自動運転タイプやフィルターを使用しないノンフィルタータイプなど、より使いやすい製品が増えています。
従来のプロペラ式からシロッコファンへ交換する場合の費用相場は、おおよそ25万円以上が目安となります。
換気方式変更のメリットと注意点
メリット
- 住まいの構造や設置環境によって差はあるが、シロッコファンはダクトを通して強制的に排気を行う仕組みのため、一般的にはプロペラファンよりも吸引力が高い
- 集合住宅や風の強い地域であっても安定して換気できる
- レンジフードの形状がスリムでキッチンのレイアウトを邪魔しない
- 効率よく排気できるようになるため、電気代のコスト削減につながる
注意点
- 換気ダクトを新設するなど工事の工数が増える
- 他のレンジフードと比べて費用が高い
- 掃除やメンテナンスをする際にファンを取り外す手間がある
レンジフード交換を検討する際のポイント
横幅と高さに注意する
レンジフードを交換する際は、横幅だけでなく高さにも注意が必要です。
コンロとレンジフードの距離は、消防法で80cm以上、建築基準法で100cm以下と定められており、換気効率を保つためにもこの範囲内に収まるように商品を選ぶことが大切となります。
賃貸マンションでは、原則として貸主の許可なしにレンジフードを交換することはできません。
故障や老朽化により交換を検討している場合は、まず貸主へ相談することが必要です。
レンジフードの形状やファンの種類を確認する
さらに、既存のレンジフードの形状やファンの種類(シロッコ・ターボ・プロペラなど)を確認し、ダクトの位置も把握しておくとスムーズです。
スリム型は最新型のレンジフードで、デザイン性が高くスタイリッシュなものが多く見られます。主流となっているノンフィルタータイプは、油汚れが付きにくくお手入れが簡単な点が魅力です。
これに対してブーツ型は、大きなフード状のカバーで換気部分を覆うタイプのレンジフードで、壁に取り付けられたプロペラファンを覆うタイプと、シロッコファンを覆うタイプの2種類があります。
掃除のしやすさを比較する
レンジフードを選ぶ際には、掃除のしやすさも大切なポイントとなります。
レンジフードは従来の換気扇に比べて油汚れが付きにくく、手入れがしやすいという利点があります。
ただし、ブーツ型はフィルターの掃除が必要な構造のため、他のタイプよりもやや手間がかかります。
メンテナンス性を重視する場合は、スリムタイプを選ぶとよいでしょう。
スリムタイプは凹凸の少ない設計で掃除がしやすく、機種によってはセルフクリーニング機能を備えているものもあります。掃除の負担を減らしたいと考えている方には、スリムタイプの導入がおすすめです。
フィルターレスやセルフクリーニング機能を備えた機種を選べば手入れの負担を大きく減らせますが、その分交換費用は高くなる傾向があります。
まとめ
レンジフードを交換する際の費用相場は、15万円から45万円前後が目安となります。
従来使っていたレンジフードから、スリムタイプなどの最新型のものへと交換することで、掃除の手間が減り、静音性が向上するだけでなく、省エネ、電気代の節約にもつながります。
ただし、レンジフードの交換時には、コンロとレンジフードの距離が、消防法で80cm以上、建築基準法で100cm以下と定められている点に注意が必要です。
キッチンのレイアウトやダクト位置などを事前に確認し、マッチしているレンジフードへ交換することが重要となります。
ぜひ今回の記事を参考に、じっくり検討して最適なタイプのレンジフードを交換してください。