外構フェンスを設置する費用の相場料金は?タイプ別比較
外構フェンスは、住宅の敷地境界を明確にし、プライバシーや防犯性を高める重要な設備です。
しかし設置の際には、素材やデザインによって費用が大きく異なるため、相場をしっかりと把握しておく必要があります。
この記事では、外構フェンスの費用相場とタイプ別の特徴、設置時の注意点を解説します。
外構フェンス設置の費用相場とタイプ別価格例
| タイプ | 価格帯 | メリット | デメリット |
| アルミフェンス | 8,000円~15,000円/m | • 錆びにくく長期間使用できる • メンテナンスがほとんど不要 • 軽量で工期が短い |
• 衝撃に弱くへこみ ・傷がつきやすい • 強風時には支柱の補強が必要な場合も • 安価なタイプは変色することがある |
| スチールフェンス | 5,000円~10,000円/m | • 頑丈で耐久性があり防犯対策に効果的 • 衝撃に強く簡単に破損しない • 比較的低コストで設置できる |
• 錆びやすくメンテナンスが必要 • 基礎工事で施工費が上がる場合も • デザインの選択肢が限られる場合も |
| 木製フェンス | 10,000円~20,000円/m | • 自然な風合いで外観に調和しやすい • DIYでの設置や補修が比較的容易 • 加工しやすく独自のデザインが実現できる |
• 経年劣化や腐食が早く寿命が短い • 防腐処理や塗装など要メンテナンス • 湿気の多い環境ではカビやシロアリに注意 |
外構フェンスの設置費用は、本体費用と施工費を含んで1mあたり3,000〜20,000円前後が一般的です。
ただし、実際の費用は条件によって大きく変わるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
費用は以下の要素によって大きく変動します。
- 素材の種類(アルミ ・スチール ・木材など)
- フェンスの高さ(材料費と施工費に影響)
- 装飾性の高さ
また、基礎工事の有無や地盤の状態によっても追加費用が発生する場合があります。
加えて、傾斜地や軟弱地盤では補強工事が必要になるケースも少なくありません。
外構フェンス設置を検討する際は、現地調査を含めた総額を見積もりで確認することが重要です。
設置距離が長くなるほど単価が下がる場合もあるためしっかりと確認しておきましょう。
アルミフェンスタイプ
アルミフェンスは、軽量で耐久性が高く、豊富なデザインから選べる人気の素材です。
カラーバリエーションも多く、住宅の外観に合わせやすいのが特徴です。
モダンな住宅から和風の住宅まで、幅広いスタイルに対応できます。
費用相場:1mあたり8,000〜15,000円前後
近年は、目隠しタイプやルーバータイプなど、機能性とデザイン性を兼ね備えた商品が増えています。
施工性が良く工期が短いため、工事費を抑えられるメリットも魅力です。
表面処理技術の向上により、色あせしにくい高品質な製品が展開されているのもポイントと言えます。
アルミフェンスタイプの強みと注意点
強み
- 錆びにくく長期間使用できるため、沿岸部でも安心
- メンテナンスがほとんど不要なため塗装の塗り直しも不要
- 軽量で施工しやすく工期が短い
注意点
- 衝撃に弱くへこみや傷がつきやすいため、車や自転車の衝突に注意
- 強風時には支柱の補強が必要な場合があり、台風の多い地域では対策が必須
- 安価なタイプは経年で変色することがあるため、品質保証期間を確認しておく
スチールフェンスタイプ
スチールフェンスは強度が高く、防犯性を重視する方に適した素材です。
メッシュタイプや縦格子タイプなど、防犯目的に合わせた形状が選べます。
頑丈さが求められる場所や、侵入防止を第一に考える場合に最適な選択肢と言えるでしょう。
費用相場:1mあたり5,000〜10,000円前後
価格面でも比較的導入しやすく、コストパフォーマンスに優れています。
工業地帯や商業施設などでも広く採用されている実績があり、信頼性の高い素材です。
防犯カメラと組み合わせることで、さらに効果を高めることもできます。
スチールフェンスタイプの強みと注意点
強み
- 頑丈で耐久性があり防犯対策に効果的
- 衝撃に強く簡単に破損しないため、長期使用に向いている
- 比較的低コストで設置できるため、予算を抑えたい方に最適
注意点
- 錆びやすく定期的な塗装メンテナンスが必要
- 重量があるため基礎工事による施工費が上がる場合もある
- デザインの選択肢が限られる傾向にあり、見た目の自由度は低い
木製フェンスタイプ
木製フェンスは天然素材ならではの温かみがあり、ナチュラルな雰囲気を演出できます。
住宅や庭の植栽との調和性が高く、デザイン性を重視する方に人気です。
自然な風合いにより、時間とともに味わい深くなるのも魅力の一つです。
費用相場:1mあたり10,000〜20,000円前後
天然木 ・人工木、どちらを使用するかで価格は大きく変わります。
人工木は天然木に比べて耐久性が高く、メンテナンスの頻度を減らせる利点があります。
ウッドデッキとの統一感を出したい場合にも最適と言えるでしょう。
木製フェンスタイプの強みと注意点
強み
- 自然な風合いで外観に調和しやすく、温かみのある印象
- DIYでの設置や補修が比較的容易
- 加工しやすく独自のデザインが実現できる
注意点
- 経年劣化や腐食が早く寿命が短いため、5〜10年で交換が必要なケースもある
- 防腐処理や塗装など定期的なメンテナンスが不可欠で、手間とコストがかかる
- 湿気の多い環境ではカビやシロアリの被害リスクがあり、定期的な点検が必要
外構フェンス設置のメリット

外構フェンスを設置することで、暮らしの質を向上させる複数のメリットを享受できます。
単なる境界線としてだけでなく、生活環境を大きく改善する役割を果たします。
- プライバシーの確保:外部からの視線を遮り、庭やリビングで快適に過ごせる時間が増える
- 防犯性の向上:敷地境界を明確にすることで不審者の侵入を抑制する効果、心理的な安心感を得られる
- 外観デザインの向上:住宅のデザインに合わせたフェンスにより、統一感を演出できる
また、道路側に外構フェンスを設置すれば風や騒音を軽減する効果も期待でき、特に交通量の多いエリアでは生活の快適性が高まります。
小さな子どもやペットの飛び出し防止にも役立ち、家族の安全を守る重要な設備になるでしょう。
外構全体のデザイン性を高めることは、住宅の資産価値向上に不可欠です。
外構フェンス設置を検討する際のポイント

外構フェンスを設置する際は、以下のポイントを事前に確認しておくとトラブルを避けられます。
後々の問題を防ぐためにも、計画段階での確認が重要です。
- 設置目的の明確化:目隠し ・防犯 ・デザイン性それぞれに適した素材が異なるため、優先順位をはっきりさせる
- 法令 ・条例の確認:隣地境界線からの距離や高さ制限など、自治体の条例を事前に確認し、違反しないように注意する
- 耐久年数とメンテナンス:素材ごとの寿命やメンテナンス頻度を比較し、長期的なコストを考慮して選ぶことが大切
また、地盤の状態によっては基礎工事が追加で必要になる場合があります。
見積もり段階で施工業者に地盤調査を依頼し、追加費用の有無を確認しておくと安心です。
隣家との境界線に設置する場合は、事前に隣人への説明と同意を得ておくことで、将来的なトラブルを未然に防げます。
施工後の保証内容やアフターサービスについても、契約前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
まとめ

外構フェンスの設置費用は、1mあたり3,000〜20,000円前後が一般的な相場です。
素材によって特徴や価格が異なるため、目的や予算に合わせて選ぶことをおすすめします。
- アルミフェンス:メンテナンスが少なくデザイン性も高いため、長期的なコストを抑えたい方におすすめ
- スチールフェンス:低コストで防犯性を重視したい方向けで、費用対効果に優れている
- 木製フェンス:自然な風合いを求める方に最適だが、定期的な手入れが必要で維持コストがかかる
外構フェンスを設置することで、防犯性の向上やプライバシーの確保、住宅の外観デザインの向上といったメリットが得られます。
設置目的と素材の特性を理解し、法令や隣人への配慮も忘れずに、長く安心して使える外構を設置してください。