カーポートを後付けする費用の相場料金は?タイプ別比較
新築時にはカーポートを設置しなかったけれど、「雨の日の乗り降りが大変」「車が汚れやすい」「夏場の車内が灼熱になる」といった理由から、後付けを検討する方は少なくありません。
この記事では、カーポートを後付けする際の費用相場やタイプ別の価格、メリット・デメリット、そして失敗しないための選び方まで詳しく解説します。
カーポート後付けの費用相場とタイプ別価格例
| タイプ | 価格帯 | メリット | デメリット |
| 片側支持 (1台用) |
150,000円〜 400,000円前後 |
• 狭小地にも向いている • 乗り降りがスムーズ |
• 強風や積雪に弱い傾向 |
| 両側支持 (1台〜2台) |
200,000円〜 600,000円前後 |
• 耐久性が高い • 強風や積雪に比較的強い • 選択肢が多い |
• やや費用が高い |
| 大型 (2台以上・耐雪) |
500,000円〜 800,000円以上 |
• 積雪地域向けの耐雪仕様 • 3台以上の駐車に対応可能 • 柱や梁が太く高強度 |
• 費用が高い • 基礎工事が大規模になる |
カーポートを後付けする場合、本体価格と工事費を合わせて150,000円〜800,000円前後が一般的な相場です。
ただし、この金額は以下の条件によって大きく変動します。
- 駐車台数(1台用・2台用・3台用以上)
- 支持タイプ(片側支持・両側支持)
- 屋根材の種類(ポリカーボネート・スチール折板・アルミ形材など)
- 屋根の形状(フラット・アール型・切妻型)
- 耐雪仕様の有無(積雪20cm・50cm・100cm対応など)
- 基礎工事の内容(地盤の状態により追加費用が発生する場合あり)
片側支持タイプ(1台用)

参考)https://www.lixil.co.jp/lineup/carspace/carport_sc/variation/regular/
片側支持タイプは、柱が片側だけに配置されているデザインで、すっきりとした見た目が特徴です。
主な特徴
- 敷地の片側に寄せて設置できるため、狭小地にも向いている
- 駐車スペースの反対側が開くため、乗り降りがスムーズ
- 壁際や隣地境界線に近い場所でも設置できる
費用相場:150,000円〜400,000円前後
シンプルなポリカーボネート屋根の製品であれば150,000円台から、デザイン性の高いアール型屋根やアルミ形材を使用したモデルは400,000円程度になります。
ただし片側支持タイプは構造上、強風や積雪に弱い傾向があるため、地域によっては両側支持タイプの方が安心です。
両側支持タイプ(1台〜2台用)

参考)https://www.lixil.co.jp/lineup/carspace/carport_sc/variation/wide/
両側に柱を配置した最もスタンダードなタイプで、安定性と強度に優れています。
主な特徴
- 左右の柱でしっかり支えるため、耐久性が高い
- 強風や積雪にも比較的強い構造
- 1台用から2台用まで幅広いサイズ展開
- メーカーのラインナップが豊富で選択肢が多い
費用相場:200,000円〜600,000円前後
1台用であれば200,000円〜350,000円、2台用になると350,000円〜600,000円程度が目安です。
屋根材をポリカーボネートからスチール折板に変更したり、柱のデザインをグレードアップすると、さらに費用は上がります。
大型タイプ(2台以上・耐雪仕様)

参考)https://newsroom.lixil.com/ja/2025030401
2台以上の駐車スペースや、積雪の多い地域で必要となる大型・高強度タイプです。
主な特徴
- 積雪地域向けの耐雪仕様(積雪50cm・100cm対応など)
- 3台以上の駐車にも対応可能
- 柱や梁が太く、屋根材も厚みのあるものを使用
- 基礎工事が大規模になる場合が多い
費用相場:500,000円〜800,000円以上
耐雪100cm仕様や3台用の大型カーポートになると、800,000円を超えることも珍しくありません。
積雪地域では、安全性を最優先に仕様を選びましょう。
カーポートを後付けする際のポイント

後付けで失敗しないためには、以下の4つのポイントを押さえておく必要があります。
駐車台数と敷地サイズに合うタイプを選ぶ
まずは「何台分のスペースが必要か」「敷地の形状や幅はどうか」を正確に把握しましょう。
- 1台分:間口2.7m〜3.0m程度
- 2台分:間口5.0m〜5.4m程度
- 奥行き:5.0m〜5.5m程度が一般的
敷地が狭い場合は片側支持タイプ、ゆとりがあれば両側支持タイプをおすすめします。
また、将来的に車を買い替える可能性も考慮して、少し大きめのサイズを選ぶのもおすすめです。
屋根材(ポリカ・スチール・アルミ)の特徴を比較
屋根材によって、価格・耐久性・見た目が大きく変わります。
- ポリカーボネート:カーポートで最も一般的な屋根材。軽量で太陽光をほどよく透過させながら紫外線をほぼ100%カットします。
熱線吸収タイプを選べば車内温度の上昇も抑えられます。
価格は3種の中で最も安価ですが、透明タイプは汚れが目立ちやすい点に注意が必要です - スチール折板:ガルバリウム鋼板を使用した最も強度の高い屋根材。積雪・強風に対する耐久性は抜群で、豪雪地帯や台風の多い地域で選ばれています。
光を通さないため屋根下が暗くなる一方、直射日光を完全に遮断できるのが特徴です - アルミ形材:近年人気のスタイリッシュな屋根材。軽量でサビに強く、デザイン性に優れています。
ただし価格は他の屋根材の2〜3倍になることもあり、予算に余裕がある方向けと言えます
住宅の外観や予算、地域の気候条件に合わせて選びましょう。
強風・積雪地域では耐荷重仕様を必ず確認
カーポートの強度は「耐風圧性能」と「耐積雪性能」で表されます。
- 風速:一般地域は風速34m/s、沿岸部や高台は38〜42m/s対応を
- 積雪:一般地域は積雪20cm、豪雪地帯は50cm・100cm対応が必要
仕様が不十分だと、台風や大雪で倒壊するリスクがあります。
立地の条件などに合わせて、適切な仕様を選ぶように心がけましょう。
基礎工事や排水計画も含めて検討
カーポートの柱は、地中にしっかりと基礎を打ち込む必要があります。
- 地盤が軟弱な場合は、基礎の深さや補強が必要になり追加費用が発生
- 屋根に降った雨水の排水経路も事前に計画しておく
- 隣地への雨水流出トラブルを避けるため、雨樋の設置も検討
見積もりの際は、基礎工事や排水工事の内容も詳しく確認しましょう。
カーポートを後付けするメリットと注意点

カーポートを設置することで得られるメリットは多いですが、同時に注意すべき点もあります。
メリット
車を雨や雪、紫外線から守れる
屋根があることで、雨や雪が直接車に降りかかるのを防ぎます。
これにより、塗装の劣化や錆の発生を抑え、車を長持ちさせることができます。
また、紫外線による内装の色褪せやダッシュボードのひび割れも軽減されます。
夏場の車内温度上昇を抑えられる
直射日光を遮ることで、真夏の車内温度が50〜60℃になるのを防ぎます。
乗り込む際の不快感が減り、エアコンの効きも早くなるため、燃費改善にもつながります。
外観の印象や住宅価値を高められる
デザイン性の高いカーポートは、住宅の外観をグレードアップさせる効果があります。
特に新築から数年経過した住宅では、カーポートを追加することで外構全体の統一感が生まれます。
注意点
強風や積雪に耐える仕様が必要な地域もある
前述の通り、地域の気候に合わない仕様を選ぶと、倒壊や破損のリスクがあります。
特に台風の多い地域や豪雪地帯では、初期費用が高くても高強度仕様を選ぶべきです。
固定資産税がかかる場合がある
カーポートは「建築物」とみなされる場合があり、以下の条件に該当すると固定資産税の課税対象になります。
- 屋根があり、3方向以上が壁で囲まれている
- 基礎がコンクリートでしっかり固定されている
- 床面積が大きい
一般的なオープンタイプのカーポートであれば課税されないケースが多いですが、自治体によって判断が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
カーポートを後付けする際の費用相場は、150,000円〜800,000円前後が目安です。
- 片側支持タイプ(1台用):150,000円〜400,000円
- 両側支持タイプ(1台〜2台用):200,000円〜600,000円
- 大型タイプ(2台以上・耐雪仕様):500,000円〜800,000円以上
カーポート後付けのメリット
- 愛車を雨・雪・紫外線から保護
- 夏場の車内温度上昇を抑え、快適性が向上
- 住宅の外観が整い、資産価値もアップ
注意すべきデメリット
- 初期費用がかかる
- 地域の気候に合わせた仕様選びが必要
- 固定資産税が発生する可能性
失敗を避けるためには、「敷地に合ったタイプ選び」と「複数業者からの相見積もり」が重要です。
特に相見積もりでは、本体価格だけでなく基礎工事・排水工事・オプション費用まで含めた総額で比較しましょう。
信頼できる施工業者を選ぶことで、長く安心して使えるカーポート設置が実現します。
後付けを検討している方は、ぜひこの記事を参考に、最適な一台を見つけてください。