お風呂をリフォームする費用の相場料金は?タイプ別比較
浴室リフォームの費用は工事の内容によって大きく変わります。
この記事では、お風呂リフォームの費用相場をタイプ別に詳しく解説します。
ユニットバスの入れ替え、在来浴室からの変更、サイズ拡張という3つのケースに分けて、それぞれの特徴とメリット・注意点をご紹介します。
補助金の活用方法も解説しますので、ぜひ参考になさってください。
浴室リフォームの費用相場とタイプ別価格例
浴室リフォームの費用相場は650,000円から1,800,000円前後が一般的です。
これは、本体価格と工事費を含めた総額であり、リフォームの内容によって工事範囲・費用は大きく異なります。
- 在来工法からユニットバスへ変更するケース:タイル張りの浴室を解体する工程が必要
- 浴室サイズの変更を伴うケース:隣接する部屋の間取り調整が必要
- 設備のグレード・機能向上を狙うケース:浴室暖房乾燥機などのオプション追加が必要
以下、3つのリフォームのケースについて詳しく解説します。
同等サイズのユニットバスへ入れ替えるケース
既存のユニットバスを新しいものに交換する、最も一般的なリフォームです。
浴室のサイズや配置はそのままで、本体だけを新しくする工事で、費用は650,000円から1,100,000円前後が目安です。
この価格帯には以下の内容が含まれます。
- 新しいユニットバス本体(スタンダードグレード)
- 既存ユニットバスの解体・撤去費用
- 新規ユニットバスの組み立て・設置費用
- 給水・排水・換気設備の接続工事
- 電気配線の接続作業
ユニットバスのサイズは0.75坪、1坪、1.25坪などがあり、サイズが大きくなるほど費用も上がります。
また、内装のグレードや水栓の性能、浴室乾燥機などの機能の有無によっても価格が変動します。
工期は3日から5日程度が一般的です。
入れ替えリフォームのメリットと注意点
メリット
- 工期が短く費用も抑えやすい:配管の大がかりな移設が不要で、短期間で完了する
- 品質が安定している:工場生産のため、施工品質にばらつきが少ない
- 断熱性・清掃性が向上する:最新のユニットバスは保温性能や汚れにくさが大幅に改善されている
- 予算の見通しが立てやすい:追加工事が発生しにくく、見積もり段階で総額を把握できる
注意点
- 動線や広さは大きく変えられない:既存の浴室サイズの範囲内でしか選択できない
- サイズの制約がある:メーカーの規格サイズに合わせる必要がある
- 配管の老朽化には対応できない:既存の配管をそのまま使うため、築年数が古いと後々問題になる可能性がある
- レイアウトの自由度が低い:窓の位置や出入口の場所を変えることは難しい
このケースは、”浴室の位置や広さには満足しているが、設備の老朽化や機能面での不便を感じている”方に適しています。
在来工法からユニットバスへ変更するケース
タイル張りの在来浴室を解体し、ユニットバスを新設する工事です。
防水性能と断熱性能が大幅に向上するため、築年数の古い住宅におすすめです。
費用は1,000,000円から1,500,000円前後が目安となります。
工事内容は以下の通りです。
- 新しいユニットバス本体(スタンダード~ミドルグレード)
- 在来浴室の解体・撤去(タイル、モルタル含む)
- 床下・壁の補修工事
- 給排水管の交換または補修
- 電気配線の新設
- 換気設備の設置
- 脱衣所との段差調整
在来工法の浴室からユニットバスへリフォームする場合、工事期間は1週間から10日程度が標準です。
解体作業に時間がかかるため、ユニットバス同士の交換より工期が長くなります。
築年数が古い場合、解体時に壁や床下の補強工事が必要になる可能性があり、追加費用がかかることも珍しくありません。
在来浴室→ユニットバス変更のメリットと注意点
メリット
- 断熱性や清掃の難易度が大幅に改善される:在来工法は冬場は寒く、年間通してカビが生えやすいが、ユニットバスは断熱性が高く手入れも簡単
- 防水性能が向上する:継ぎ目の少ない構造で水漏れリスクが大幅に減少する
- バリアフリー対応がしやすい:段差が少なく手すりも標準装備されている製品が多い
- 工期が在来浴室の作り直しより短い:工場生産品を組み立てるため施工期間を短縮できる
注意点
- 解体費+配管工事で費用が上がる:タイルやコンクリートの解体を伴うため、ユニットバスの入れ替えより費用が高くなる
- 追加工事が発生する可能性:床下の腐食やシロアリ被害が見つかることがある
- 浴室が若干狭くなる場合がある:ユニットバスは壁に厚みがあるため、内寸が小さくなることがある
- 窓のサイズ変更が必要なケースも:ユニットバスの規格に合わせて窓を小さくしたり位置を変更したりする工事が必要になる場合がある
このケースは、築20年以上経過していてタイル浴室の寒さや掃除の大変さに悩んでいる方、または中古住宅を購入して全面改修する方に適しています。
浴室サイズを拡張するケース(0.75坪→1坪など)
隣接する洗面所や廊下のスペースを活用して浴室を広げる工事です。
間取り調整を伴うため、費用も工期も最もかかりますが、快適性は大幅に向上します。
費用は1,300,000円から1,800,000円前後が目安です。工事範囲は以下の通りです。
- 大型サイズのユニットバス本体(ミドル~ハイグレード)
- 既存浴室の解体・撤去
- 隣接空間の間仕切り壁の撤去・新設
- 床・壁・天井の補修工事
- 給排水管の延長工事
- 電気配線の延長
- 洗面所や廊下の補修・仕上げ工事
- ドア位置の変更工事(必要に応じて)
サイズアップの実例として、1218サイズから1317サイズへの変更や、間仕切り壁の移動などがあげられます。
工期は10日から2週間程度が一般的です。
間取り変更を伴うため、他のケースより長期間になります。
また、構造上の制約で希望通りの拡張ができないこともあるため、事前の現地調査が重要です。
サイズ拡張のメリットと注意点
メリット
- 空間が広がり快適性が大幅に向上:洗い場が広くなり、大きな浴槽でゆったり入浴できる
- 介護対応がしやすくなる:車椅子での介助や複数人でのサポートがしやすい広さを確保できる
- 収納スペースを増やせる:大型のユニットバスは棚やカウンターも充実している
- 家族全員が満足できる:子どもと一緒に入浴する際も余裕がある
注意点
- 隣接空間の工事が必要になり工期長め:洗面所や廊下が狭くなる可能性がある
- 費用が最も高額になる:間取り変更に伴う工事が多岐にわたる
- 構造的な制約がある:マンションでは梁や柱の位置で拡張できない場合もある
- 仮設期間が長い:工事期間中は入浴できないため、近隣の銭湯や親戚宅を利用する必要がある
このケースは、家族人数が多い、介護を見据えて余裕のある空間にしたい、現在の浴室が極端に狭くて不便を感じている方に適しています。
浴室リフォームを検討する際のポイント
浴室リフォームを成功させるには、費用だけでなく以下のポイントをしっかり確認することが重要です。
給排水位置や換気設備の状態を確認
- 排水管の長さや曲がりが多いと水はけが悪くなる
- 給水管の水圧が十分か事前にチェックする
- 換気扇のダクトルートが確保できるか構造を確認する
断熱仕様(床・天井・窓)で快適性が大きく変わる
- 床の断熱材で足元の冷たさが大幅に改善される
- 窓を高断熱仕様に交換したり内窓を追加設置することで断熱性能が向上する
- 天井の断熱で冬場の暖房効率が上がる
バリアフリー(段差解消・手すり)も併せて検討
- 浴室の出入口の段差を解消することで転倒リスクが減少する
- 手すりの設置位置は使う人の身長や動作に合わせて決める
- 跨ぎやすい高さの浴槽を選ぶことで出入りが楽になる
補助金対象(高断熱/バリアフリー)か要チェック
- バリアフリー対応なら最大180,000円、高断熱浴槽なら32,000円程度の補助金が受けられる可能性がある
- 先進的窓リノベ2025事業では浴室窓の断熱改修で最大2,000,000円までの補助が受けられる
- 介護保険制度では要介護・要支援認定を受けた方のバリアフリー工事費用が7~9割が補助される
補助金においては、自治体独自の補助金制度もあるためチェックしておきましょう。
申請は工事前に行う必要があるため、早めに業者に相談することも重要です。
まとめ
浴室リフォーム費用は650,000円から1,800,000円前後が目安です。
内容により費用は大きく変動しますが、住宅の機能改善としては非常に効果の高いリフォームと言えるでしょう。
どの工事を選ぶかについては、住宅の環境を踏まえ選択することが重要です。
また、家族構成や将来の介護の可能性、住宅の築年数なども考慮し、余裕を持った予算設定が大切です。
補助金制度を活用すれば費用負担を軽減できる可能性も大いになります。
ぜひこの記事を参考に、満足できる浴室リフォームを実現してください。