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バルコニー防水工事を行う費用の相場料金は?タイプ別比較

バルコニーの防水工事は、建物を雨漏りから守り、良い状態を維持するために欠かせないメンテナンスです。
しかし、費用・工法について悩まれるケースもあるでしょう。
この記事では、バルコニー防水工事の費用相場を工法別に詳しく解説します。
ウレタン防水・FRP防水・シート防水それぞれの特徴や強み、注意点を記載しますので、ぜひ参考になさってください。

バルコニー防水工事の費用相場とタイプ別価格例

タイプ 価格帯 メリット デメリット
ウレタン 4,000円~7,000円/㎡          • 複雑な形状にも対応可能
• 継ぎ目のない一体防水層
• 比較的低コスト
• 職人の技術の差が出やすい
• 塗膜厚の均一管理が重要
• トップコートの塗替必要(5〜10年)
FRP 6,000円~9,000円/㎡ • 耐摩耗性が高い
• 耐用年数10〜15年と長い
• 施工後1〜2日で歩行可能
• 施工時の樹脂臭が強い
• 下地の動きに追従しにくい
• 大きい建物に不向き
シート 5,000円~8,000円/㎡ • 品質が均一で安定
• 厚みが均一で防水性安定
• 職人の技術差が出にくい
• 複雑な形状・狭小スペースに不向き
• 継ぎ目処理が品質を左右
• 継ぎ目から雨水浸入リスク

バルコニー防水工事の費用は、1㎡あたり4,000〜10,000円前後が一般的な相場です。
ただし、防水方法の種類や既存の下地状態によって大きく変動します。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液状の防水材を刷毛やローラーで塗布して防水層を形成する工法です。
最も普及している防水方法の一つで、戸建て住宅のバルコニーに多く採用されています。
費用としては、1㎡あたり4,000〜7,000円前後が相場です。
液体状の材料を使うことで、継ぎ目のない一体の防水層を作ることができるため、複雑な形状や狭小スペースにも対応しやすく、既存の防水層の上から重ね塗りできるケースも少なくありません。
したがって、コストを抑えたい場合に最適で、乾燥時間を含めて2〜4日程度の工期が一般的です。

ウレタン防水の強みと注意点

強み:複雑な形状のバルコニーにも施工でき仕上がりが美しい

ウレタン防水の最大の強みは、形状を選ばない施工性の高さです。

  • 入り組んだ形状や曲面にも対応できる
  • 継ぎ目なく仕上げられる
  • 比較的低コストで施工できる

特に戸建て住宅のバルコニーは排水溝や立ち上がり部分など細かい箇所が多いため、液状で隅々まで行き渡るウレタン防水が適しています。
仕上がりが美しく、カラーバリエーションが豊富なのもメリットです。

注意点:職人の技術差が出やすく、均一な塗膜が重要

一方で、ウレタン防水には施工者の技術力が仕上がりを左右するという側面があります。

  • 塗膜厚が不均一になると耐久性に影響する
  • 乾燥時間の管理が不十分だと不具合の原因になる
  • 定期的なトップコートの塗り替えが必要(5〜10年ごと)

特に塗膜厚が規定の厚みが確保されていないと、想定より早く劣化が進む可能性があります。
信頼できる施工業者を選び、施工中の品質管理をしっかり行ってもらうことが大切です。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチックを用いた防水工法です。
ガラス繊維のマットにポリエステル樹脂を含浸させて硬化させることで、強靭な防水層を形成し、費用は1㎡あたり6,000〜9,000円前後が相場です。
高い防水性と耐久性が魅力で、バルコニーだけでなく、屋上やベランダにも適用されています。
硬化が早く、施工後1〜2日で歩行可能になるのも特徴です。

FRP防水の強みと注意点

強み:耐摩耗性に優れ軽歩行も可能、耐用年数も長い

FRP防水の最大の魅力は、その強度と耐久性の高さです。

  • 硬化後は硬質で耐摩耗性が非常に高い
  • 耐水性・耐候性に優れ劣化しにくい
  • 耐用年数は10〜15年程度と長い

特に人の出入りが多いバルコニーにおいては、耐摩耗性の高さは大きなメリットでしょう。
また、硬化が早いため天候の影響を受けにくく、工期が短縮できるのも利点です。

注意点:硬化時の臭いが強く広い面積には不向き

一方で、FRP防水の注意すべき点は以下の通りです。

  • 施工時にポリエステル樹脂の強い臭いが発生する
  • 硬質なため下地の動きに追従しにくい
  • ひび割れが発生すると補修が難しい

施工時の臭いに関しては、近隣への十分な配慮が必要になります。
特にマンションなど集合住宅においては、必ず事前に周知するようにしましょう。
また、FRPは硬質なため、建物の動きによる伸縮に弱い面があります。
ひび割れのリスクを十分に考慮しておきましょう。

シート防水

シート防水は、塩化ビニールシートやゴムシートなどの防水シートを、接着剤や機械的固定で下地に貼り付ける工法です。
工場で製造された均一な品質のシートを使うため、仕上がりのムラが少ないのが特徴です。
費用は1㎡あたり5,000〜8,000円前後が相場です。

シート防水の強みと注意点

強み:安定した品質で仕上がりムラが少ない

シート防水の大きな利点は、製品の品質が均一で安定していることです。

  • 工場生産品のため品質が一定
  • 厚みが均一で防水性能が安定
  • 施工時間が比較的短い

職人の技術差が出にくいため、施工品質のばらつきが少ないのもメリットです。

注意点:複雑な形状の施工には不向きで継ぎ目処理が重要

シート防水には、その形状特性による制約があります。

  • 複雑な形状や狭小スペースには施工困難
  • 継ぎ目(ジョイント部)の処理が品質を左右する
  • 立ち上がり部分の施工に技術が必要

特に継ぎ目の処理においては、熱風溶着や接着剤による接合が不十分だと、そこから雨水が浸入するリスクがあります。
また、シートは基本的に平面に貼るものなので、複雑な形状のバルコニーには向きません。

バルコニー防水工事のメリット

バルコニーの防水工事は、建物全体の寿命や快適性に関わる重要な投資です。
以下、防水工事がもたらす具体的なメリットを解説します。

雨漏りや劣化を防ぎ建物の寿命を延ばせる

バルコニーは雨や紫外線に常にさらされているため、防水層が劣化すると、そこから雨水が建物内部に浸入し、以下のような深刻な被害を引き起こします。

  • 天井や壁のシミ・カビの発生
  • 躯体コンクリートの中性化促進
  • 鉄筋の腐食による強度低下

適切な防水工事を行うことで、これらの被害を未然に防ぎ、建物の構造的な寿命を大きく延ばすことができます。
特にコンクリートの建物では、防水の失敗が致命的な損傷につながるため、定期的なメンテナンスが不可欠と言えるでしょう。

外観の美しさを保ち住宅価値を維持できる

防水層のひび割れや剥がれ、変色など、バルコニーの劣化は遠目にも目立ちます。

定期的な防水工事により、以下のような効果が得られます。

  • 新築時のような美しい外観を維持できる
  • 色褪せや汚れを一新できる
  • 資産価値の維持・向上が見込める

特に築10年を超えた物件では、防水工事による美観の回復効果は絶大です。
外観は住宅価値を左右する重要な要素であり、適切なメンテナンスは資産保全の観点からも重要です。

紫外線や熱による劣化を抑え防水性能を長期間維持できる

バルコニーの防水層は、雨水だけでなく紫外線や温度変化による劣化も受けます。

  • 夏場の表面温度は60℃以上に達する
  • 紫外線による樹脂の劣化・硬化
  • 温度変化による伸縮の繰り返し

トップコートの定期的な塗り替えや、適切な防水工法の選択により、これらの劣化要因にしっかりと対抗することができます。
特にトップコートは紫外線からの保護に最適です。

防水層の断熱効果で室内温度の安定にもつながる

防水層には断熱効果があります。
特に断熱材を併用した防水工法では、以下のような効果が期待できます。

  • 夏場の熱の侵入を抑制
  • 冬場の熱の流出を防止
  • 冷暖房効率の向上

バルコニー直下の部屋は外気の影響を受けやすいため、防水工事と同時に断熱性能を向上させることで、居住環境の改善につながります。

バルコニー防水工事を検討する際のポイント

防水工事を成功させるには、事前の確認と適切な判断が求められます。

既存の防水層の種類を確認して最適な工法を選ぶ

バルコニーの防水工事では、既存の防水層との相性を考慮する必要があります。

  • ウレタン防水の上に再度ウレタンを施工(重ね塗り)
  • FRP防水の上はウレタンやFRPで対応
  • シート防水の撤去が必要なケースもある

既存の防水層を撤去せずに上から施工できれば、コストを大幅に削減できます。
ただし、既存層の劣化が激しい場合、撤去せざるを得ない場合もあります。
施工前に専門業者による調査を受け、最適な工法を提案してもらいましょう。

下地の劣化状況(ひび割れ・膨れ)を事前に点検する

下地の状態は防水工事の品質を左右します。
以下のような症状がないか確認しましょう。

  • 防水層のひび割れや破れ
  • 防水層の膨れや浮き
  • コンクリート下地のひび割れ

特に防水層の膨れは、下地と防水層の間に水が入り込んでいる証拠です。
この状態で上から防水材を塗っても、すぐに不具合が再発します。
下地補修を含め、適切な工事計画を練るように心がけましょう。

施工実績が豊富な防水専門業者に依頼する

防水工事の成否は業者選びで決まると言っても過言ではありません。
信頼できる業者は、以下をポイントとして選ぶと良いでしょう。

  • 防水工事の専門資格(防水施工技能士など)を持つ
  • 施工実績が豊富で事例を確認できる
  • 見積もりが詳細で説明が丁寧

複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく提案内容や対応の質を比較しましょう。
極端に安い見積もりには注意が必要です。
適正価格で確実な施工を行う業者を選ぶことが、長期的には最もコストパフォーマンスが高くなります。

まとめ

バルコニー防水工事は建物を長持ちさせるための重要な投資です。
バルコニー防水工事の費用は1㎡あたり4,000〜10,000円前後が目安であり、工法別の費用相場は以下の通りです。
適切な工法選び・定期メンテナンスに留意すれば、防水性・耐久性・美観維持・断熱効果といったメリットを長期に渡って享受できるでしょう。
また、バルコニーの防水は、建物全体の健康状態を左右する重要な要素と言って過言ではありません。
劣化のサインを見逃さず、適切なタイミングで専門業者に相談することを心がけましょう。

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