コンセント増設の費用相場は?1箇所5000円〜?DIYの危険性

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住宅をリフォームする際に、十分だと思っていたコンセントの数が、実際に生活を始めると足りなくなってしまっという声がよく聞かれます。

また、コンセントの数は足りるが位置が悪く、キッチンやリビングで家電が使えなかったというケースもお悩みとして挙げられがちです。

延長コードを使うという選択肢もありますが、寿命や危険性もあるため、根本的な課題解消とは言えません。

本記事では、コンセントを増設する際の費用相場やDIYでコンセントを増設する危険性について解説していますので、参考にしてください。

そのタコ足配線は危険。コンセント増設で解決できる3つのリスク

火災リスクを回避できる

電源タップや三角タップを使用して1つのコンセントに複数の電気機器を接続する、いわゆるタコ足配線は、限られたコンセント数を補う手段として便利ではありますが、安全面では注意が必要です。

使用状況によってはコンセントの定格容量を超えてしまう可能性があり、定格電流を上回る状態が続くと、コンセント本体や電源タップが高温になり、最悪の場合は発火につながる危険性も否定できません。

コンセントを増設して各電気機器を個別に接続できる環境を整えることで、1つの差し込み口に負荷が集中する状況を避けられます。

見栄えの悪さ

タコ足配線を使用することで、床に電源コードが複数露出する状態になってしまい、部屋が散らかって見えてしまいます。

掃除の際もコードを持ち上げる必要がある、手間になります。

また、露出して配線されている状態では、人が足を引っかけてしまい、転倒するリスクも高まります。

ブレーカー落ちのリスク

タコ足配線を使用すると、1つのコンセントに複数の電気機器を接続している状態となります。

1つのコンセントに定格を超えた電気機器を接続することで、コンセントやコードが異常に発熱し、ブレーカーが落ちます。

ブレーカー落ちを回避するためには、元となる回路を分けないといけないため、コンセントの増設が有効です。

3パターンで変わる。コンセント増設の工事内容と費用相場

工事内容 価格帯 メリット デメリット
差込口の交換・口数アップ 5,000円〜8,000円 費用を抑えることができる 使用可能な電力量は変わらない
既存配線からの分岐・延長 12,000円〜18,000円 壁内配線で見た目がスッキリする 家電をつなぎすぎるとブレーカーが落ちる
分電盤から専用回路を引く 20,000円〜40,000円 高出力の家電の使用にも耐えられる 施工費用が高い

1. 差込口の交換・口数アップ[相場:5,000円〜8,000円]

既存のコンセントプレートを取り外し、差し込み口を交換する方法では、壁内部の配線を変更せずにコンセントボックスとプレートの交換だけで済むため、工事費用を抑えることができます。

費用相場としては、5,000円〜8,000円程度となります。

ただし、差し込み口を増やしても、使用可能な電力量は変わりません。家庭用の一般的な回路では、1つのコンセントにつき15A程度で設計されていることが多く、多くの家電を同時に使用するとブレーカーが作動して落ちる可能性があるため、注意が必要です。

2. 既存配線からの分岐・延長[相場:12,000円〜18,000円]

既存のコンセントの配線を分岐させて、新しい差し込み口を近くの壁や別の位置に設ける場合の費用相場は、12,000円〜18,000円です。

この増設方法では、配線は壁の中に通す「隠ぺい配線」と、壁の表面に配線カバーを使う「露出配線」のどちらでも対応できます。

露出配線は施工が簡単で壁の開口や補修費用がかからず、費用を抑えやすい点が特徴です。

一方で、見た目を重視する場合は壁内配線を選ぶと仕上がりがすっきりします。ただし、同じ回路を分けて使用するため、家電をつなぎすぎるとブレーカーが落ちる可能性があります。

3. 分電盤から専用回路を引く[相場:20,000円〜40,000円]

分電盤から直接新しい配線を引き、専用回路を増設方法の費用相場は、20,000円〜40,000円程度です。

エアコンやIHクッキングヒーターなど、高出力の家電を安全に使う場合はこの方法が必要になります。

配線距離が長い場合や分電盤に空きブレーカーがない場合は、分電盤自体の増設や交換が必要となることもあり、その場合は追加で2万円前後の費用がかかります。

専用回路にすることで、他の家電と電力を共有せずに使えるため、ブレーカーが落ちにくく安全に利用できます。

「YouTubeで見た」は通用しない。コンセントDIYは法律で禁止されている

YouTubeやXなどで、「自分でコンセントを増設した」という投稿を目にすることがありますが、電気配線を伴う作業には基本的に電気工事士の資格が必要です。

日本では電気工事士法により、壁の中の配線やコンセントの新設・移設を無資格で行うことは禁止されています。

資格のない状態でDIYを行うと、感電や漏電による火災の危険、工事不備によるブレーカーの頻繁な作動や家電の故障などのリスクが高くなります。

ただし、カバーだけの交換や天井照明の引掛シーリングにコンセント付きアダプターを設置する方法、もともと白熱電球がある場所に1灯2差ソケットを取り付ける作業などは資格がない場合でも可能です。

後悔しないために。増設場所と種類の「賢い選び方」

キッチン

キッチンは炊飯器や電子レンジ、トースターなど消費電力の大きい家電が多く、コンセントが不足しやすい場所です。

複数の家電を同時に使用するとブレーカーが落ちたり、コンセントがショートする可能性もあります。

家電を増やす予定がある場合は、専用回路の増設を検討すると良いでしょう。

また、水や油を扱う場所なので、防水・防汚仕様のプレートやカバーを選ぶと安全性が高まります。

日常の使い勝手を意識して、調理台の高さや家電の配置を考えてコンセントの位置を決めることが重要です。

エアコン

エアコン用のコンセントは、一般的に床から185cm、天井から50cmの位置に設置されます。

設置場所が決まっていれば、エアコンの上にコンセントを配置することもでき、見た目をすっきりさせることが可能です。

エアコンは消費電力が大きいため、分電盤から専用回路を引き、200Vのコンセントを増設します。

機種によって必要な電圧やコンセント形状が異なるため、事前に取り付けるエアコンを決めておくと工事がスムーズに進みます。

トイレ

ウォシュレットトイレの普及により、トイレにはコンセントが必須になっています。

ただし、築年数の古い住宅ではトイレ内に電源がない場合があり、その場合は洗面所や廊下などの隣の部屋から分岐して配線する工事が必要です。分岐元から距離があるほど配線が長くなり、費用も高くなります。

配線を壁内に隠したい場合は内装工事も必要になるため、トイレのリフォームと同時に行うと効率的です。

まとめ

コンセントの増設にかかる費用相場は、5,000円〜40,000円です。工事方法内容や追加工事の発生などによって費用は変動します。

エアコンなどの消費電力が大きい家電を使う場合は、分電盤から専用回路を引く工事が必要になります。

電気配線に関する作業は、電気工事士の資格がないとできないため、DIYで行うのではなく、電気工事店やリフォーム会社に相談しましょう。

相談の際には、「どこに増設したいか」「増設するコンセントに使用予定の家電」「増設したい場所の近くにコンセントがあるか」などの情報を伝えておくとスムーズに見積もりを出してもらえます。

本記事で紹介したケース別の費用相場や増設場所などの情報もぜひ参考にしてください。

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