キッチン換気扇を交換する費用の相場料金は？ケース別比較

調理時のニオイや油煙を室内に広げないためには、換気扇の使用が欠かせません。

しかし、日常的に使用する換気扇のお手入れがついつい後回しになってしまい、気づけば交換が必須の状態になってしまったという方も多いのではないでしょうか。一般的に、キッチンの換気扇は10年が耐用年数と言われています。

キッチンの換気扇交換において最も気になるのは、費用相場でしょう。

本記事では、キッチン換気扇の交換における費用相場をケース別に紹介していますので、参考にしてください。

キッチン換気扇交換の費用相場とケース別価格例

キッチン換気扇の交換費用は、本体と工事費を合わせると25,000円〜230,000円程度が相場です。

シンプルなレンジフードや換気扇であれば比較的安価に交換できますが、セルフクリーニング機能付きなどの高性能なレンジフードに交換する場合は、本体と工事費で20万円前後とやや高額になります。

また、換気扇からレンジフードに取り替える場合は排気用のダクト工事が必要です。簡単な工事であれば約5万円で済みますが、換気扇の位置変更や工数の増加があると工事費だけで10万円前後かかる場合もあります。

換気扇本体の価格は、フードの形状（スリム型、ブーツ型、フラット型）、プロペラファンの種類、間口の広さなどによって変動します。

既存と同等タイプの換気扇に交換するケース

換気扇の仕組みは、排気ファンの上にレンジフードが覆いかぶさる構造になっています。

排気ファンには大きく分けてプロペラファン、ターボファン、シロッコファンの3種類があります。

プロペラファンは最も一般的で、価格が安く取り付けも簡単です。ターボファンは効率が高く、浅型レンジフードでよく使われます。

シロッコファンは深型レンジフードに多く採用され、幅の狭い羽根が多数あり、さまざまな送風機で利用可能です。既存のファンタイプを変更せずに交換する場合の費用相場は、25,000円〜80,000円前後となります。

同等交換のメリットと注意点

メリット

• 別タイプに交換するよりも費用を抑えられる

注意点

• 機能性は基本的に変わらないため、掃除のしやすさや静音性は変わらないことがある

ブーツ型レンジフードからスリム型レンジフードに交換するケース

スリム型レンジフードは、従来型に比べて本体の厚みを抑え、よりスタイリッシュに設計されたレンジフードです。

従来型のレンジフードは一般的にブーツ型と呼ばれ、コンロ側が広く煙や湯気を集めやすい反面、側面の出っ張りがキッチン空間に圧迫感を与えることがあります。

ブーツ型の形状はシンプルで、どのキッチンにも合いやすく、最も普及しているためスタンダード型とも呼ばれます。

煙を集める力が強いことが特徴で、プロペラファンやシロッコファンが多く使われています。

しかし高さがあるため、コンパクトなキッチンでは邪魔になりやすいというデメリットもありました。

スリム型レンジフードは、こうしたブーツ型の欠点を改善した新しいスタンダードとして注目されており、ブーツ型からスリム型への交換費用の相場は、70,000円〜150,000円前後です。

スリム型交換のメリットと注意点

メリット

• シルエットが統一され、キッチンの見た目がすっきりする
• 凹凸が少なく作られている傾向があり、メンテナンスが楽
• ブーツ型レンジフードにくらべ、省スペースで設置できる

注意点

• ブーツ型にくらべるとやや換気性能に劣る
• 高機能な製品も多いため、コストが高額になりやすい

高機能レンジフード(自動洗浄・整流板付き)に交換するケース

セルフクリーニング機能や整流板付きのものなどの高機能換気扇に交換する場合、費用相場は140,000円〜230,000円前後です。

ハイグレードな換気扇に替えることで、従来の手洗い掃除よりも節水や節電が可能になり、家事の時間や光熱費の削減につながります。

従来型のレンジフードはファンの手前にフィルターが置かれていますが、自動洗浄機能付きのタイプではファンとフィルターが一体化しており、ファンの下3分の1程度が温水で浸け置き洗いできる構造です。そのため、フィルターとファンの自動洗浄が可能になり、水や時間の節約ができます。

最近では、ワンタッチでフィルターを洗浄できる商品も多く販売されています。

高機能モデル交換のメリットと注意点

メリット

• 手洗いするより節水、電気代の節約につながる
• メンテナンスにかかる時間が削減される

注意点

• 掃除できるのはファンとフィルターのみであり、一部手洗いの必要がある
• より高機能なものほど本体価格が高い

キッチン換気扇交換を検討する際のポイント

キッチンのレイアウトを確認する

キッチンの換気扇やレンジフードは、レイアウトに応じて取り付け方式が異なります。

壁付きキッチンでは、壁に沿って壁付け型レンジフードを設置します。このタイプは調理臭の漏れが少なく、シンプルに収まるため、取り付けも比較的簡単で工期が短く、費用も抑えやすい特徴があります。

ペニンシュラ型キッチンでは、キッチンの左右どちらかが壁に接しているため、横壁付け型レンジフードを取り付けます。このタイプは目立ちやすいため、デザイン性の高いものを選ぶとキッチン全体がおしゃれな印象になります。

シンクや作業スペースが壁から離れているアイランド型キッチンでは、天吊型レンジフードを設置します。レンジフードの存在感が強くなるため、キッチンと調和すれば洗練された雰囲気に仕上がります。

利用頻度によって必要な機能が異なる

頻繁に調理を行う家庭では、セルフクリーニング機能付きの換気扇に交換することで、掃除の手間を大幅に軽減できます。

加えて、調理のニオイが気になる場合には、整流板の取り付けも効果的です。

整流板はレンジフードの真下に取り付けられる金属製の板で、換気扇が煙やにおいを効率よく取り込み吸収できるようにする役割があります。

その結果、煙やにおいの吸引効率が向上し、さらに油や煙による汚れが整流板に付着することで、その奥にあるフィルターや換気扇本体の汚れを防ぐことができる点もメリットです。

ダクト方式に対応しているか

レンジフードを交換する際は、排気用ダクト方式に対応しているかを確認することが重要です。

レンジフードは、吸い込んだ空気をダクトを通して排気する仕組みになっているため、設置場所や既存設備がこの方式に適しているかを確認する必要があります。

レンジフードは、設置の自由度が高く、機能性に優れた製品も多く販売されており、近年はレンジフードの人気が高まっています。

ちなみに、プロペラファンの換気扇は吸引力が強いとされ、壁に直接取り付けられているケースが一般的で、排気ダクトが設置されていないことが多いです。

まとめ

キッチン換気扇の交換における費用相場をケース別に解説しました。

キッチン換気扇交換の費用相場は、25,000円〜230,000円となりますが、交換する製品や追加工事の有無、機能をアップグレードするかによっても費用が変動します。

セルフクリーニング機能や整流板など、より高機能なものにすれば、掃除の手間やメンテナンスコストが削減されるというメリットはありますが、その分交換費用が高額になる点に注意が必要です。

キッチン換気扇の交換を成功に導くためには、ダクト方式に対応しているか、電気容量は十分かといった点に注目すると良いでしょう。

最適なコストで交換するためには、複数に業者に見積依頼を出すことをおすすめします。